「この仕事したいんです」っていう感じが、

おとといの「ほぼ日」の「今日のダーリン」で
糸井重里さんが、めずらしく、自分のもともとのフィールドである
広告界に小言を呈していた。
曰く、電車の中吊りなどを眺めていて


  事情も都合も知りませんけれど、
 「この仕事したいんです」っていう感じが、
  感じられないんだよなぁ。


と。そして、
その翌日の「今日のダーリン」。


  そしたら、広告業界のなかにいる人たちから、
 「ほんとうに、そう思うんだ」と賛成の意見をもらった。
 「仕事をこなす」という感じで、いっぱいなんだって。


ふむむむ。
たしかに、電車に乗ったり駅構内を歩いても、
おおっ、とか、ううむう、とか、にへへへ、みたいな、
こちらの表情を変える表現に出会う打率はめっきり減った、気がする。



過去の表現に頼る広告も目につくこの頃。
11月3日の日経朝刊のオンワードの広告は、
1980年のメンズクラブ掲載の誌面写真から引き出し線を引いて、


  ぼくと一緒に歳をとる服。


のキャッチコピー、とボディコピーをそのままトレース。
引きは、


  あの頃よりも、
  今のあなたの方が似合う
  かもしれない。


と、
30年前のユーザーへのお帰りなさいアプローチに
しっかり着地させてはいるが。うーん。



1980年。コピーライターブームが始まったころ。
「ぼくと一緒に歳をとる服。」を
書いたのは、若き日の糸井氏だ。
(検索すると、糸井氏作詞の沢田研二TOKIO」もこの年だった)