赤瀬川原平翁の、
94-97年に書かれたエッセー集「猫の文明」を
にへにへとめくる。
こんな面白い見立てをするひとが。
こんな面白い文章を書くひとが。


当時 原平翁が飼っていた犬の大あくび写真や
猫が侘びちらかした襖の写真やらもあって。
そのたびに。


ことしいちばんのさびしさが。

とっとりなしお

銀座から新橋へ歩く。
前にカタログハウスの店だったとこが、
岡山県鳥取県の共同アンテナショップになっていて軽くおどろく。
この2県、仲いいイメージがなかったもんで。
でもまあ、
鳥取ー島根、岡山―広島には対抗意識がある感じがするし、
東西に隣接する県よりはこういう南北隣接の方がうまくやっていけるのかものう。
どらやきせんべい(だっけか)と梨のジュースとかを買って
レジのおばさんに「鳥取と岡山って仲いいんですか」と確認すると
仲いいんじゃないですか、オープンのときは両県の知事がきたし、と、
いや、もちょっと歴史的なことを聞きたかったのだけんど。
ちなみに買った梨ジュースの名前は
おそらくご当地キャラの とっとりなしおが描かれた


  とっとりなしお どっとのむ


「.nom」も付いていた。


レジでくじ引きの券をもらったので、抽選会場へ。
湯梨浜町の名産が当たるのだという。


  湯梨浜町


なんだか人工的な名前だなあと、
最近できた町ですかと聞くと10年前ほどにできたのだという。
パンフを見る。
湯=温泉、梨=梨などの果樹、浜=海水浴場、
の、名産と観光資源をまとめて名前化したようだ。
人工的でこのおじさんがしっくりくるにはも少し時間がかかりそうだが、
観光で食っていく覚悟をこうして抽選会として表してるわけだから、よし。

メガネ選びのデートが好き

地下鉄車内に、メガネ・コンタクトの店「ハートアップ」の広告。
なにやら昭和なイラストにひとこと。


  メガネ選びのデートが好き
  試着するたび、あなたの目を
  見れるから。


商品との距離感もまさに昭和だ。
こそばいが、これでよし。

どんな小さなことも、先で何かにつながっている。

ビッグイシュー243。
巻頭に美内すずえのインタビュー。
デビューしてまもなくの17歳の新人時代にスポーツ漫画の依頼をひきうけたが、
直後に見た舞台に感動、翌日編集部に
「バレー部ではなく、演劇部の話にしたい」と談判。
予告まで打っているのに編集長がOKしてくれたという。
それがなかったらガラスの仮面も生まれなかったのでは、と美内。


  どんな小さなことも、先で何かにつながっている。


うむっ。


けして小さなことではなかったと思うが、


うむうむっ。



次号は美内すずえの友人ということで くらもちふさこが登場。
タイミングよく路上販売のおじさんに会えるかしら。