甘いも辛いも継ぎたし、継ぎたし。

フジでやっていた「ザ・ノンフィクション」。
前日のカレーに継ぎたしてつくってゆく「継ぎたしカレー」を
37年続けた店の閉店を追う。
そのエンディングのナレーション。


  人生は継ぎたしカレーのようなもの。
  甘いも辛いも継ぎたし、継ぎたし。


ついあとに「おいしくなってゆく」とか「コクが深まってゆく」を
くっつけてしまいがちなところを、言いさしてやめる。
うかつにくっつけると嘘になってしまうものね。
嘘にならない完結フレーズは、


継ぎたし、継ぎたし、つづいてゆく。


こうか。うむっ。



まだお客さんがいても、
“次の日に継ぎたす”もとになる分を残してその日はオーダーストップ。
その、ちょっとしたこらえがなかなかできないのだなあ。



最後のお客さんは、ネットで話題になってたのを見て初めて来たという若者。
べた甘にせず、こういう“えぐみ”を見せるのもノンフィクションの仕事なのだろう。