今年の冬に降るはずの雪

風のガーデン」最終回。
主人公・貞美の末期にでてくる、
老父が孫のために創出した、ナツユキカズラの花言葉




  今年の冬に降るはずの雪





おおおおっ。なんと美しい。
その冬を迎えられない貞美のために咲いた花だ。
順番を間違えて枯れてゆく花だ−−。



倉本聰は、太い幹と根をもち、
枝先のひとつひとつに繊細な花を咲かせる巨木だ。



貞美は「家族」というミニマムな単位に戻り、その生を終える。
おととい読んだ西原の本にも、


  人が生きてゆくということは、もしかすると遠い遠い家路なのかもしれない。


そんな一節があった。