「●REC」という文字が点るだけで

細馬宏道「うたのしくみ」、を読む前に
同著者の「今日の「あまちゃん」から」を読む、と、
こぉれがとまらない。
ストーブさんがウェブ用にアキのインタビュー映像を撮る
シーンについての記述。


  録画中であることが示されるだけで、なぜその光景は、
  せつないほどのかけがえのなさを帯びるのだろう?
  (中略)日常のなにげない風景に「●REC」という文字が
  点るだけで、それが、記録を必要とする風景であること、
  裏返せば、記録をとらなければ失われる風景であることを
  示してしまうのではないか。


また震災の前。プロデューサーの太巻が春子について
「うっとうししい東北のステージママ」と吐き捨てた
シーンについて、、


  (前略)3年前だったら「東北の」という十把一絡げの
  まとめ方が、これほど雑には響かなかっただろう。
  最近、「東北」は、岩手や宮城や福島、あるいは
  青森、秋田、山形という風に細かく言及されるようになり
  「東北の人」「東北出身」というようなおおざっぱな
  言い回しをきくことは少なくなった。


こんな指摘がぎゅうづめでした。
たしかに、いま「東北」は、県単位よりも大くくりにするなら
「東東北」と「西東北」にわけたほうがいい気味がある。


また、カメラワークやカット割り、音楽のつかい方に
ついての考察には、じぶんの目ん玉のビー玉ぶり、
耳のちくわの穴ぶりに愕然とするばかりでした。


あまちゃん」で自分のいちばん好きなシーンについて
写したいが、やいたブルーレイ、すぐでてくるかしら。


※※
□性格いいと言うか いい性格と言うか(「海月と私」2)