皇帝の新しい着物

小学国語の副読本をめくる。


  皇帝の新しい着物


あれ、これって、と思いつつ読み進めると


  裸の王様


だった。
「王様は裸だ」という言葉もなく、
無垢なこどもの指摘の言葉は


  「だけど、なんにも着てやしないよ」


周りの大人たちの気づきは


  「なんにも着てやしないんだ。」
  とうとうしまいに、みんなが、こうさけびました。


だ。
うーん、「裸」を使わないだけで、
なんという力のない叫びになることか。



ウィキ。「裸の王様」の項。


  デンマーク語: "Kejserens nye klæder"が原題であり、日本語に直訳すると「皇帝の新しい服」となる。
  (中略)英語版 "The Emperor's New Clothes" も題名はデンマーク語の直訳である。


ふうむ。
でもって「王様は裸だ」は

  
  デンマーク語: "Men han har jo ikke noget paa."
  英語: "But he has nothing on!"


おお、「なんにも着てやしないんだ」が直訳かあ。


「裸の王様」の邦題を最初につけた者の名にはゆきあたれねど、
そのひとに、敬して礼だ。